◎ 第二巻にあたるこの『PINK版・まぼろしパンティ』はシリーズの最高のチープさを誇る。
 このシリーズから作者である永井豪がその執筆陣から完全撤退している事からもそのチープの程を伺えるというものだろう。
しかし、このチープさは或る意味『まぼろしパンティ』という少年B級Hコミックそのものであると 言えるかもしれないが、実際にはそんな大袈裟なものでもない。
シナリオ的にも微妙な物が多く、中には殆ど全くHを意識させない話しまである始末だ。
ただ、この時代特有の軽く明るいノリがこの『PINK版・まぼろしパンティ(つまり二巻)』 にはあったのではないかと思っている。
 永井豪という挑発的な作家をして緩い作品集となったPINK版はそうした意味で当時のいたいけな 少年達への『永井豪入門編』として少しくらいは貢献したのかも知れない。

 PINK館では、この最緩まぼろしパンティのシナリオに隠された『実は実験的な表現』をクローズアップ して描き直してみたいと思っている。
訪問者のまぼろしファンの期待にほんの少しでも応えられれば幸いである。
                

pinkの壱
 
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